●　他のアンテナの同軸にコモンモード電流が流れる・・・を解消したい

　　　　　今まで、７本のアンテナの同軸を室内に引き込み、室内のアンテナ切り替え器を使ってリグに接続していました。
　　　　　ある特定のアンテナで運用しても、他のアンテナの全ての同軸が複雑に影響を受けることがわかりました。（表１）
　　　　　

　　　　実験その２・・・　シャックに引き込む同軸線の本数を減らす
　　　　　
　　　　　前回のテスト結果では、使用していない周波数の同軸を室内で切り離しても、部屋に引き込んだ同軸にはほぼ
　　　　　同じようにコモンモード電流は流れ、必ずしも良い結果は得られませんでしたので、今回は同軸切り替え器を室内
　　　　　から室外に出して、できるだけ室内に引き込む同軸線の本数を減らすことにしました。

　　　　　実験では、今迄室内に引き込んでいた、�@7/14/21MHZトライバンダー八木　�A10MHZ八木　�B1.9/3.5/7MHZ
　　　　　スローパー　�C18/24八木　の４本の同軸を室外のベランダに出して、ベランダの上に配置した同軸切り替え器を
　　　　　経由してまとめて１本の同軸にしてシャックに引き込みリグに接続しました。

　　　　　　　　　　　　　　　　室外の同軸切り替え器
　　　　　　　　　　　　　

　　　　　結果的にシャックに引き込んだ同軸は、この４本のアンテナを１本にまとめた同軸と28MHZ、50MHZ，144MHZの
　　　　　計４本の同軸になりました。　シャック内に引き込んだ同軸の本数は７本から４本に減ったことになります。

　　　　　シャック内に流れるコモンモード電流の合計数値は大幅に減りました。このことによって室内の天井裏や壁に張り
　　　　　巡らされた電灯配線への影響も大幅に緩和されることが期待されます。

　　　　　事実、シャック内の電灯（蛍光灯）のピコピコとしたチラツキが大幅に減りましたので、効果は絶大です。（表２）

　　　　　更に28MHZ、50MHZ，144MHZの同軸も切り替え器で１本にまとめて、最終的には室内への引き込み同軸を２本
　　　　　にしてみました。　更に良い結果が得られました。（表３）　

　　　　　シャック内に引き込む同軸の本数はできるだけ少なくしたほうが良いことがわかりました。

　　　　−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

　　　　同軸に流れるコモンモード電流値　（ｍＡ）　（色んな周波数で１００Wで送信した時）

　　　　　注：数値の合計は、わかり易いように便宜上計算したもので影響そのものを直接表すものではありません。